黒潮や水温は予測できるか?:水産総合研究センター

これまで色々なデータを提供するサイトを紹介してきました.

例えば・・・

気象庁の海面水温や潮流
http://www.data.jma.go.jp/kaiyou/data/db/kaikyo/daily/sst_HQ.html

鹿児島県水産技術開発センター
http://kagoshima.suigi.jp/

GPV気象予報
http://weather-gpv.info/

JTWC
http://www.usno.navy.mil/JTWC/

など・・・.

GPVやJTWCは予報ですが,海面水温や潮流といってものはあくまで観測値.
これはこれで非常に有益な情報ではあるのですが,

やっぱり「予測値」が欲しい.

例えば,今年はかなり水温が下がりにくくなっているが,今後の水温予想はどうだ?
とか.鹿児島南部は黒潮の影響をモロに受けるので,今後の黒潮はどうなっていくのか?とか.

黒潮については海上保安庁が推測図などを出したりはしています.
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KANKYO/KAIYO/qboc/

他にも”データマニア”的には色々と垂涎モノの情報も・・・・.

結局これらをすべて掌握して,データ解析できたとして,次に釣れるとき,釣れる場所,釣れる海域などが予想できるか?と言われれば,それは可能かもしれないし,不可能かもしれない.もちろんこのようなデータだけでは読むことが出来ないローカルな情報も重要ですし,何より毎日足を海に向けるということが大事なんだとは思います.

だがしかし,私のように海の仕事をしていない人間にはそれは不可能!(毎日海に出て海況を見るみたいなこと)

少しでも海に思いを馳せたい.

そういう時にこういうデータとにらめっこしながら,釣り船の釣果情報や実際に海に出ている人の話を聞いたりするのは楽しみの一つです.(私だけかもしれませんが.

で,タイトルに戻ります.黒潮や水温を予測しているサイトって他にないの???
と.(一部海上保安庁が予想しているものはありますが,ローカルな潮流に関しては基本外れます)

調べてみたら・・・実はありました.
発見したのは去年の暮のことですが....
何故今まで知らなかったし!!!

と思うところにありました.
こういうツールって使われてなんぼなところもあるんですが,なかなかコマーシャルが足りないんでしょうね.コマーシャルする費用まで予算がつかないんでしょう.

ということで紹介します.

水産総合研究センター
 https://www.fra.affrc.go.jp/
のFRA-ROMSシステム
 http://fm.dc.affrc.go.jp/fra-roms/index.html

2012年の5月から運用されています.
なんとこのFRA-ROMSシステム

2ヶ月先の予測までを公開!

しています・・・・

まぁ,それが当たるか外れるかは今は問題ではなく,こういう試み自体が素晴らしい.
ちなみに,予測項目は以下のとおり

・水温

・塩分濃度

・流動

・海面高度

以上です.
また,このシステムの本当に素晴らしいところは・・・.

水深方向のデータを提供していることにあります.
基本的に,釣りで重要視するデータは水温と潮流だと思いますが,

水温に関しても,潮流に関しても
0m,10m,30m,50m,75m,100m,200m
とそれぞれの層における水温,潮流予想 どちらも公開しています.
これはかなり革命的ですよ.(私だけ?
これらを駆使すれば,どの海域のどの深さのどのポイントで釣りが成立するかを読めるようになるような気がします.

あと,さらに何が使いやすいかって,「アニメーション」表示もできるんです.
動的に見られるとまた違ってきます.

そういえば,前にも紹介した,カツオ一本釣り水揚げ日本一を複数回記録する鬼才,明神学武さんがにらめっこしていたデータのコンターにすごく似ています・・・
http://www.nhk.or.jp/professional/2015/1123/
このデータだという確証はありませんが.

あんまり湾内や平水域で釣りをしているとそれほど役に立つデータではないのかもしれませんが,鹿児島だったら宇治,草垣,三島,屋久島,トカラ,奄美あたりの外洋ならきっと役に立つデータのはずです.

※データに翻弄されてはダメなんですが,使いこなせば武器になるかと.実際海に出ると,数キロ走れば流れの向きが違う・・なんてことはよくある話なので,完全に潮向きが読める!というわけではもちろん無いのですが,そういったローカルな情報もコミコミで考えながら,釣りを組み立てるのも面白いと思うのです.
例えば,もし鹿児島の佐多岬で釣れる時間,釣れる日を当てなさいと言われたら,少なくとも沖縄〜東京ぐらいまでの海域の全データが必要になってくるだろうというような感じです.

まぁ,結果使ってみて,使えないデータだったね.ということになる可能性もあるのですが.

私も外洋に釣行するときは予測値を見たりしてどうなっているか?予測を立てながら臨みたいと思います.

これで一つ楽しみが増えました(笑.

でわ!

コメント

  1. tmiyama より:

    弊機構でも黒潮予測をしてますのでご活用ください。
    http://www.jamstec.go.jp/aplinfo/kowatch/

  2. fortyfive より:

    Toru Miyamaさん
    コメントありがとうございます!
    JAMSTECのHP,何回か拝見させていただいておりましたが,このページは発見できておりませんでした.ご紹介いただきありがとうございます.
    予測の検証もあったり,予測の解説があったり非常に興味深いです.
    もう少しじっくり読ませていただきます!

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