どうもです.
前回の更新からあまり日も空かずに更新出来きている気がします.
釣り好きの,いや,釣りキチの誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか?
「俺,漁師になりたい」
かくいう私もその一人で,大学を卒業して本気で漁師の道を歩もうとしたこともあります.まぁ,色々あってそれはかなわず,現在に至るわけですが.
今日は1つ,とある漁師さんの書かれた記事を紹介したいと思います.
鹿児島県水産技術センターの普及情報
http://kagoshima.suigi.jp/fukyu/
から鹿児島県青年・女性漁業者活動実績発表大会資料のH21
「島での一人前の漁師を目指して」
http://kagoshima.suigi.jp/fukyu/jisseki/nen/h22ji-5.pdf
を参照ください.
結構こういうところの文章を読んで楽しんだりしているわたしですが,非常に目に止まった文章です.
著者は「上山一利船長」ときいてピンと来る方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そう,屋久島は栗生港に居を構えるトータスⅢの船長さんです.
※私は面識ないし,乗ったこともないのですが,憧れの船です.ほんと一度は乗ってみたい!!!
まぁ,それはさておき,中身です.
詳しくは読んで欲しいのですが,印象に残ったところをまとめると・・・
・マチ類資源回復計画のこと.
これは詳しくは別ページにあります.
気になる方は
http://www.jfa.maff.go.jp/kyusyu/sigen/pdf/matikeikaku.pdf
こちら.
簡単に言うとマチ類(ハマダイとかオオヒメとかアオダイとか)の水揚げが年々減少しているので資源回復を図ろうということです.
ちなみに17年〜22年まで実施した結果はこちら
http://www.jfa.maff.go.jp/j/suisin/s_kouiki/nihonkai/pdf/n19-2-6-1.pdf
ハマダイの資源回復なんかは非常に喜ばしいですね.
で,このマチ類資源回復計画の中に
ハマダイは70cmを超えなければ資源回復に寄与しないという記述は印象的でした.
・瀬を枯らさない工夫
瀬が枯れる.あまり船釣りをしない人にはききなれない言葉だとおもいますが,瀬というのは魚がいつく場所であり,その瀬に住み着く魚を採り尽くしてしまうことを言います.
本当にそんなことが起こるの?魚なんて海の中には無限にいるでしょ?と思ってる方も居るようですが,実際現実問題として鹿児島にも枯れたと言われる瀬は存在していますし,昔は釣れてたけど今は・・・という瀬もいくつもあります.
一つは取り過ぎが原因なのです.遊漁船業を営む船長さんすべてに当てはまることではないのですが,実績のある1つの瀬に固執してしまう船長さんは結構いるように思います.
あまり回遊性のない根魚などは一網打尽でしょうね・・・.
で,上山船長は瀬を枯らさないように小さい魚が釣れたら移動するであるとか,ローテーションを組むだとかそういった具体的なほうほうを上げて瀬をからさない,資源を維持する工夫が述べられています.
・練りに練られた年間スケジュール
表1にあるように年間の操業サイクルが確立されています.
これは非常に重要な事だと思います.
遊漁船にも同じことがいえますが,ただ漫然と同じ海域を同じ魚を狙っている遊漁船はちょっと・・・と思いますね.
できる船長さんは毎年毎年,年間使う瀬や狙う魚種を分けたうえでローテーションを組んでお客さんが退屈しない,また資源も守る.そんな工夫をされているように思います.
・飽くなき新たな漁業への挑戦
向上心.これは本当に漁師にかぎらず必要だと思います.
向上心を無くしたら成長の道はないです.
上山船長はまだまだ誰もやっていないような瀬はあるとおっしゃっています.
また,新たな釣法,魚種への探究心も半端ではない様子が文中から伺えます.
・後世を育ててこそ一人前.
本当に出来た人はいうことが違います.
説得力が違います.
最後の一文はまるまる引用させていただきたいと思います.
また,今後の取り組んでいきたい魚食普及活動,新たな漁場開拓は,できる限りの努力を払い,少しずつでも着実に進めていきたいと思っている。そしてその結果が,これまでお世話になった方々へわずかでも恩返しになり,さらに他の若手漁業者達が漁を続けていくうえでの一助になれば,それが“一人前の漁師”になった証になると思う。
この一文を読むためだけにでも上のリンクから是非本文を読んでみてください.
という感じで,今日は他人の文章の紹介なんぞでしたが,是非色んな人に読んでもらいたいなと思ったので紹介させていただきました.
でわでわ.
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