タグアンドリリースの採捕実績から考える魚の移動距離と資源

はいどうも.
個人的に理想の更新頻度は週に3回以上.
2回〜3回の小ネタの後,釣行記を挟むというようなものです.

今日はタグアンドリリースの採捕について書こうと思います.

そもそもタグアンドリリースとは??という話なのですが,タグというのはTAGのことで,簡単に言うと,魚につける目印になります.

この目印をつけてリリースすることをタグアンドリリースといいます.

リリースの前には魚の長さを測ったりしてリリースします.
仮にこの魚がもう一度釣れたとすると,魚の移動や成長の具合などが分かるわけです.

ゲームフィッシング界では度々ブログに登場するJGFAという組織がこのタグアンドリリースをやっています.実際にタグアンドリリースをやるのは釣り人なのですが,JGFA会員にタグが配布・販売され,JGFAは情報を管理しているといったところです.
詳しくはHPをご参照ください.

タグ&リリース | JGFA NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会
「いい釣りをいつまでも」JGFAは、年齢・性別・国籍を越えてこの志を持つあらゆるジャンルの釣り人達で構成する、釣り人による、釣り人のための非営利(アマチュア)の団体です

で,このタグアンドリリースプログラムですが,採捕された魚の一覧というのを見ることが出来ます.

タグ&リリース-再捕記録一覧 | JGFA NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会
「いい釣りをいつまでも」JGFAは、年齢・性別・国籍を越えてこの志を持つあらゆるジャンルの釣り人達で構成する、釣り人による、釣り人のための非営利(アマチュア)の団体です

まず,放流数が上に,,採捕数が下に書いてあります.
このデータをもちだして,まれに「リリースしても採捕されてないから魚は死んでしまっている,リリースは無駄」というトンデモ理論を振りかざす人が居ますが,釣れないからといって死んでしまったというのは無理がありますよね?
むしろ採捕率が5%を超えている魚種も多々あり,意外と一回釣れた魚でももう一度釣れるんだ!と思うところです.

URLでは1985年〜2012年までの統計となっていますが,ページ下の方に2011年と2012年だけですが,リリースした場所と時間,大きさ,と採捕された場所,時間,大きさが記されているファイルがあります.

2011年分
http://www.jgfa.or.jp/global-image/units/upfiles/2694-1-20120522201933.pdf
2012年分
http://www.jgfa.or.jp/global-image/units/upfiles/4764-1-20130510131407.pdf

やはり多いのはスズキ(シーバスですね)
こちらゲーム対象魚としての人気の高さが伺えます.

あと以外に多いのがカワハギ・・・・.
神奈川ばかりで放流されているので,神奈川県にカワハギのタグアンドリリースに尽力されている方がいらっしゃるのだと思います.

シーバスの再補記録と移動距離

シーバスのデータに着目してみたいと思います.
2011年と2012年で再補されたシーバスのうち,一番採捕された場所と最初に捕獲された場所が離れているモノは30kmです.
次が26km,25kmと続くのですが..だいたいのデータを見ると0kmや数kmというものが多いです.これは採捕までに1年ぐらいかかっていてもそんなデータが上がってきます.
つまり,シーバスという魚は基本的にはある特定の場所に居つく魚なんだということがわかります.当然,春,夏,秋,冬とその居場所や水深は変えるのでしょうが,100kmも移動したりする魚ではない.ということです.
こういうことは有明海のハイブリッドスズキ(タイリクスズキとマルスズキのハイブリッド)の分布が有明海から出て広がってこないことからも想像できますね.
つまり・・・これらもあんまり一箇所で釣りすぎると資源枯渇を招くということだと思います.

ヒラスズキの採捕記録と移動距離

このデータはかなり興味深いです.
N数は多くありませんが,最も離れているもので180km! ついで135km,120kmと続きます.コレだけ見たらなんの回遊魚だ?ってレベルで移動するんですねヒラスズキって.

しかし・・・その他のデータでは数年経って再補されても移動距離0kmや数kmのモノも大多数あります.

はたしてこのデータが意味するものは・・・・.
一説によるとヒラスズキには居付き型と回遊型の2種類がいるという人も居ます.
回遊性アジと居付き型アジみたいなもんですね.

実際に水深50mほどの場所でジギングをやっていてヒラスズキが釣れたというのも聞いたことがあります.

何かあるんでしょうね・・・.
私は全く想像もつきません.

ヒラスズキについて,居つく魚ではないという人は居て,何本抜いてもまた新しい群れが入ってくるからOKという人もいますが,このデータを見る限り,たしかに回遊性のヒラスズキはいるようで,それらがはいってきて居つくことはあるのかもしれませんが,その他多くのデータはヒラスズキもまたマルスズキと同じようにある特定の場所に居つく魚であるので,あまり抜きすぎると釣れにくくなるのかなぁと思います.

青物の再補記録と移動距離

青物も数は多くありませんがいくらか再補記録があります.
ブリやヒラマサなど・・・・.
カンパチの記録がないのが残念ですね.誰かカンパチのタグアンドリリースを積極的にやらないかなぁと思っているところです.お前がやれって話かもしれませんが・・・.
ブリの一番距離が長いもので460kmというのがありますね.
しかし,数年経って同じ場所で捕獲されているブリもおり・・・.
これもまた面白いデータだなぁと思いました.

今回はこういうデータがあるよ!というご紹介でした.
データについてはせっかく公表されているのだから色々見てみてから私も考えてみたいと思います.

でわ!

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