リールの巻き上げ力
別に明確な定義はないのですが,リールだけで巻き上げられる最大の重さのことをここでは”巻き上げ力”と定義したいと思います.
このリールはパワーがある!
なんてことがたまに言われていますが,そのパワーって何?って話です.
私は巻き上げ力が強いリールのことがパワーがあるリールだと思います.
リールパワーの測定方法
”リールだけで巻き上げられる最大の重さ”
これをどうやって測るかを解説します.
言葉では簡単に説明できますが,具体的にどうやって測るのか写真にて説明します.
1.強めのロッドを用意します.
2.目標物を吊り下げます
3.ここからリールのハンドルだけを回してどれぐらいの重さまで巻き上がるか試します
という脳ミソ筋肉な簡単ステップで計測します.
ロッドやロッドの角度,使用ラインによって変わる部分もあると思いますが,そのあたりは微差だと思いますので,シカトします.
※この方法はとりあえず,独自のものであり,世間一般に認識されているものではなく,私の中での測定方法として紹介しています.この方法がベストであるかは議論の余地があります.
さて,タイトルの問に戻ります.
ご存知ですか?自分のリールの巻き上げ力?
どれぐらいの巻き上げ力があるかどうか?
どれぐらいだと思いますか?把握してますか?
答えを見る前に想像してみてください.
何故重要なの?巻き上げ力
各リールの巻き上げ力をご紹介する前に,何故これが重要になってくるかをお話します.
しつこいようですが,ここで定義した巻き上げ力はリールのハンドルだけを回して引っ張れる最大の力のことを言います.
つまり,これが実際の釣りにおいてどういうことに対応するかというと,「ポンピング無しでどれぐらいの強さで引っ張れるか」ということになります.
ポンピングという行為は時に諸刃の剣となります.
かなり熟練した人でも,ポンピング中においても常に一定の負荷をかけることは難しいです.一定の負荷がかからないということは軽い負荷と重い負荷が交互にかかるということであり,その場合,魚が反転するリスクやフックの刺さっている穴が大きくなる可能性もあります.
足場が悪かったり波が高かったりした場合,ポンピングが困難なこともあります.
しかし,根から少しでも魚を引き剥がしたい.
そういう場合にリール素の巻き上げ力というものが物を言います.
カヤックでもポンピング難しい時もあり,リールを巻くだけであげたほうがよいときもあります.
総じて,巻き上げ力はあるに越したことはないのです.
測定するラインナップ
巻き上げ力を比べるのは以下のリール
・13ステラSW 14000HG ロングハンドル
・オシアジガー2000HG (オシアジガー3000ハンドル)
・Accurate DX2-600NN 2speed(ローギア,ハイギア)
※記事が好評であれば,私の手持ちリール,残りも測定します.
ステラSW6000やSW10000PG,ステラSWスプール違い,オシアコンクエストやジガー1500などなど・・・.
※巻き上げ力はリールを巻く人の力にも大きく左右されますので,あくまで私の値として見ていただければと思います.しかし,リールを巻く人(私)が同一なので,相対的にどのリールが巻き上げ力が強いかということはわかると思います.
また,リールの場合は残りライン量(スプール最外径)でも巻き上げ力は大きく変わってきますのでご注意ください.一応,以下の巻き上げ力比べはラインキャパほぼ満タン時のものと思ってください.
基本的に10kg程度がリフト出来る竿でないとテストできないため・・・・私が持っているスピニング,ベイトともに最強のタックルを使用しています.
リール巻き上げ力測定結果
それではスピニング代表ステラSW14000HG ロングハンドル
※SW8000に14000スプールをつけて,ハンドルを18000のものに換装しています.
スピニングはこんな感じでやってます.
ちなみにこれは10kgリフトしてます.
ということで,SW14000HGロングハンドルの巻き上げ力・・・・4.5kg!
これでも結構頑張った数字です.これ以上上げると,リールシートあたりがよじれてパワーロスになるという理由もあろうかとおもいますが,概ね4.5kgがリールだけで巻き上げられる重さになりました.
次・・・・オシアジガー2000HG(リミテッド3000のハンドルに換装しています)
結果・・・・7.5kg!
これもまぁ,かなりギリギリの数値で,思いっきりハンドルを回して得られた数字です.
ですが,ステラSWでは100%不可能な数値.オシアジガー2000でもかなりパワーあるんだなぁと感じました.
次,アキュレートの600NN,2スピード.
こちらのハンドルは ほぼオシアジガー3000HGと同じ長さのものに換装しています.
こんなかんじ.ちなみにこれは10kg負荷.
2スピードあり,ローギアとハイギアがあります.
ハイギアの結果・・・・巻き上げ力8kg!
オシアジガーとほぼ同等の結果となりました.
続いてローギア・・・・・計測不能!
いやすみません,私がチビって上げられなくなったんです.
最大の巻き上げ力ではありませんが,テストでは12kgを楽々クリア.
まだ余裕がある感じでした!
さすがのローギア.半端ないパワーを持ち合わせていることが分かりました.
使っていて,薄々は感じていたんですが・・・まさかココまでとは!?
12kgをポンピング無しで巻ける.魅力的に映る人には映るかと思います.
ということで,手持ちのリールのうち,よく使うリールを計測してみました.
みなさん予想と結果はどれぐらい違っていたでしょうか?
また,いずれの負荷にしてもリフト試験などやったことない人はどれぐらいの負荷なのかも想像つかないと思います.想像つかないということは釣りにおいて不利な面が多く,大物とのやり取りを想定して,リフト試験だけでもやっておくと,色々イメージしやすいとおもいます.
最後に,ここでは巻き上げ力にフォーカスしましたが,じゃあ単純にステラSWは巻き上げ力がオシアジガーより無いから駄目だね! なんていう安直な話にはなりませんので,ご注意ください!
ということで,でわ.
コメント
だろうか?
おもしろい実験ですね!
パワーの違いよりもリールの堅牢さに驚きました。
今のリールは全力込めてもどこかナメたりしないんですね。
初期のス○ラでごり巻きしたらハンドルが食い込んだことがありました。
それ以来ちょっとトラウマですw
コメントありがとうございます.
だろうか?の意味がよくわからず申し訳ありません.
どうもです!やってみるとなかなかおもしろいのと,こんなに力入れないと5kgって持ち上がらないのね!とおそらく想像と実際のギャップがある人は多いかなぁと思います.
おっしゃる通り,昔のリールはねじ切れたりしてましたよね(笑.私もツインパワーのハンドルをねじ切ったことがあります・・・.
今のリールはちょっとやそっとじゃ大丈夫だと覆いますが,スピニングのねじ込み式ハンドルはいつも怖いです・・.
興味深く拝見しました。
機械だけでなく自らの身体能力も問われますから、
自分のリール巻き上げ力も把握しておきたいですね。
コメントありがとうございます.
こうしたことをやっていると,ハンドルを回す時に今テンションがどれだけかかっているか?なども把握できるようになるというメリットもあります.
竿を折らないようにお気をつけください(笑.
全く同じ実験をしようと思い参考にググってみたら、当ブログを見つけました^ ^
実際に使用するロッドを用いたこの測定条件がベストだと思います。
SW14000HGで、4.5キロ程度ってのもだいたい感覚的にはそんなもんだろうと感じていましたが実験に感謝です
ショアからですが20000PGを現在はメインで使用してるので、自分はそちらを今度実際の使用ロッドにつけて試してみたいと思います、おそらく6キロ半行けば良い方だと思いますが、、
とにかく非常に参考になりました^ ^
こんにちは,返信が遅くなりすみません.
20000番は持っていないので,わからないですが,スピニングも巻き上げ力はリールシートの剛性もかなり効いてくるということが分かりました.
高剛性のリールシートなら6kgぐらい行けるかもしれませんが,個人的な予想ではいっても5kg台が関の山なんじゃないかなぁと思います.
もし,結果が出たら教えてください.
はじめまして。20ステラSW20000PGで実験してみましたが、結構頑張って5.5キロでした(笑)これがスピニングリールの限界なのかもしれません…
コメントありがとうございます.
そうですね,それぐらいがスピニングリールだと限界でしょうね.
巻取り力が無いからと言ってスピニングが悪いわけではないですし,色々知るのは楽しいですね.