どうもです.
※タイトルにはスピニングと敢えてつけましたが,スピニングである必要は全くありません.
今日はジギングの色々なスタイルの一つである「ハイピッチショートジャーク」について書いてみたいと思います.
一応,ハイピッチショートジャークの元祖と言われているのは佐藤統洋さんですが,命名は茂木陽一さんがやられたらしいです.まぁ,そういう話はとりあえず置いておきまして.
結局どういうジャークなのか?という話ですが,これも人によって色々解釈があるかと思いますが,基本的には「短い時間で大きな入力を入れて,ジグを竿の反発で飛ばすジャーク」だと理解しています.
リール一回転につき,一回のシャクリであれば,ワンピッチショートジャーク.
場合によってリール半回転とかもあるかもしれません.ハーフピッチショートジャーク.
これは個人的な解釈ですが,ショートなのは入力を与える時間であって,決して竿の振り幅がショートであるというわけではないと思います.
短い時間で入力を与える理由はジグの加速度を大きくしたいからです.
基本動作としては,
リーリングしながらジャーク→竿を下げる→リーリングしながらジャーク→竿を下げる.
この動作を繰り返すのですが,ジャーク開始時に瞬時にジグに入力を与えてジャーク前に向いていた方向と別の方向を向かせる.そして,自走によってジグが踊ったり飛んだりする.また次のジャークですぐ姿勢が変わって自走,飛び・・・.
といったアクションを繰り返します.
なので,このジャークでキモとなるのは
・ジグが動いているということを感じること
・キビキビとしたアクション
ということになります.
完全に個人的なイメージですが,フィッシュイーターが近くに居て,パニクったベイトが逃げるイメージです.
私が昔Youtubeに投稿した動画を貼っておきます.
130m,ジグ300gです.ラインは少し+気味に飛んでます.
人によっては強くしゃくりすぎと思われるかもしれませんが,水深130m先のジグをこの硬さのロッドで動かすにはちょうどよいシャクリかと思います.一応,ちょこちょこ食わせん間を意識したジャークをしています.
これはあくまで一例で,こうしないと釣れない!といわけではないですが,これぐらい動かしたほうが反応が良いときは必ずあります.
ここで重要なのはジグの動きを常に意識してジャークするということだと思います.
しかし,想像だけでジグを動かすと全くいいことがありません.
船べりや透明度の良い漁港などでどれぐらい入力を入れると,ジグがどういう動きをするか確認する作業が重要だと思います.
で,繰り返しになりますが,ショートなのは入力時間です.
竿をいきよいよく振る.これが大事だと思います.
また,このジャークにはしっかりと竿にエネルギーを溜めてそれをジグに瞬時に伝達できるような竿が望ましいと個人的には思います.
決して硬いだけの竿が向いているとは思いません.
ジャークとジャークの間(ま)は短い時もあれば,長い時もあります.
これはジグの特性にもよりますし,出したいアクションにもよるとおもいます.
ジグの特性ですが,自走してからの飛びが何秒ぐらい持続するか?
がキーポイントになってくると思います.
よく飛ぶジグですと,2秒ぐらい(長い時で3秒ぐらい)飛んでいるものもありますので,そういったジグの場合はシャクる感覚は長くて3秒ぐらい待つことになります.もちろん,自走の途中で無理やり進行方向を変えるようなジャークも有効である場合があるので,必ずしもこのジグは何秒でしゃくらないといけないなんていう決まりはないと思います.
さて,ここまでハイピッチショートジャークについて書いてきましたが,なぜいまさら古典的なこのジャークについて書いたかといいますと,最近,このジャークが出来る人がめっぽう少なくなってきている.と感じるからです.
このジャークをやる人じゃなくて「出来る人」です.これは非常に深刻だと思います.
ハイピッチジャークをやっている「つもり」の人はたくさん見ます.
ハイピッチジャークを失敗している人の特徴は以下のような感じです.
・ジグに与えているつもりの入力を竿がすべて吸収している
・ロッドの振り幅が短すぎる
この2つが圧倒的だと思います.
ジグを飛ばしてフォールに移るまでの時間を意識して,ちゃんとジグが飛ぶぐらい入力を与えてやるということがとりあえず重要だと思います.
このジャークが出来ない人というのは基本的にジグの性能だけでフォールの釣りをしている人ということになります・・・.
フォールに反応が良い時やジグが動かないほうが反応が良い時はあり,そういうときには釣れますが,特にカンパチで10kg未満の個体の場合,ちゃんとジグを飛ばす動作が入っていないと食ってこないことは多々あります.個人的な体感ではカンパチほどではありませんが,ヒラマサも同じような傾向があります.
ただ,釣りに絶対はないと思うので,柔軟にやることが大事だと思います.
フォールの釣りを展開するにしても,ジグを上げてから滑走させて姿勢制御してからのフォールなので,フォールのバリエーションも増やすことにが出来ます.
私の個人的な意見ですが,ジグを動かす感覚というのを鍛えるのはこのジャークが一番良いと思います.そして,なにより,こんなに強く,早くシャクっても魚って釣れるんだ?ということを実感できるかと思います.
繰り返しになりますが,特にカンパチ,ヒラマサは体型的に薄くて小回りがきくので,かなり速い動きでも追ってきて食えますし,リアクションバイトという観点から言えば,このハイピッチショートジャークは非常に有用だと思ってます.
最近はスローピッチの流行からか,いきなりスローピッチから入ったという人が増えてきたように思います.そういう人が,こういうジャークをしているつもりで,すべて竿が吸収してしまって,ジグが直線的にしか動いていない人を多く見かけます.
それで魚が釣れない!ということは無いのですが,飛ばしたほうが良い時に,魚が食いつきにくいことが多々あります.
タイトルにはスピニングとい入れましたが,一応ベイトでも出来るジャークです.
こういうジャークで魚を釣ったこと無いという人とこういうジャークで魚を釣ったことある人では確実に経験値に差がありますし,考え方のバリエーションや柔軟さにも差が出てきて,最終的には釣果の差になると思います.
釣ることだけを最終目標するわけでないですが,個人的には色んな釣り方を知っていたほうが面白いと思うので,是非やったことないよという人,自分のジャークを見直す機会にしてもらえれば幸いです.
ちなみに,私がこのジャークをやるときに愛用している2大ジグは
シャウト!のステイとタックルハウスのフロースライドです.
他にも色々使いますが,この2つさえあれば基本的に事足りるように思います.
スローに織り込むならディープライナーのSPYとかCXあたりを使っています.
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