どうもです.
遊漁船の安全設備義務化ってご存知ですか?
当事者じゃなきゃ知らん!というのが当たり前の世界かもしれませんが,
あなたが普段乗っている遊漁船・・・廃業しちゃうかもしれません.
自分もなんとなくしか知らなかったので,ちょっと調べてみたので,まとめて書いてみたいと思います.
私の認識が間違っている可能性もあります.
かならず詳細は1次ソースにてご自身で確認ください.
安全設備が義務化されることとなった契機
知床遊覧船の沈没事故.
2022年の4月,知床の遊覧船が悪天で出港し,沈没,乗員乗客合わせて26名全員が死亡するという痛ましい事故が起きました.
これを契機として,船を海上で使ってお客さんを輸送したり釣りをしたりする業において使用される船舶の安全設備強化する方針となりました.
安全設備強化&義務化の概略
国交省のHPによると,以下の4つの義務化を進めることになっています.
・陸上との間で常時通信できる法定無線設備(携帯電話を除く)
・海難発生時に自船位置情報を発信する非常用位置等発信装置
・水中での救助待機が不要で、荒天時に落水せず乗り移りが可能な救命いかだ等
・沈没を防ぐ、または退船までの時間を確保する隔壁の水密化等
ソース:https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_mn6_000021.html
まぁ,安全になるならええやん?とは思うものの,その中身の詳細がまぁまぁ複雑で,勘違いしている人もいそうな気がしています.実際私もふわっとだけしか知らなくて詳しい中身を知らない部分でそれはやりすぎじゃない?と思っていた部分がありました.以下に詳しく述べますが,この記事ではもう少し概略と最初の法廷無線設備を掘り下げます.また2週間後の記事で残り3つを整理する予定にしています.
安全設備の義務化時期
義務化の時期について,遊漁船は「未定」にずっとなっていたんです.
自分的には結構キツイ義務化だから当分先だろうなぁ〜と思っていたら,2026年の2月上旬に時期の案が出てきました
まだこの記事を書いている段階では確定ではないのですが,以下の通りとなっています.
法廷無線設備:令和8年10月1日以降に迎える最初の中間検査または定期検査までに搭載
その他の3つ:令和8年10月1日以降に迎える最初の定期検査までに搭載
無線は今年10月以降のなんらかしらの検査までに導入しないといけない,その他は10月以降の定期検査までOK.
この時期・・・船によってはもうすぐです!
次回の定期検査が2026年の12月である船舶はそれまでにこの4つを揃える必要があるんです.
船は定期検査は6年ごと,中間検査は定期検査6年のおおよそ中間3年にあります.
車で言うところの車検に相当するようなものです.
船の中間検査,定期検査時期,要チェックです.
陸上との間で常時通信できる法定無線設備の詳細
陸上との間で常時通信できる設備ってあったらそりゃ事故のときにはかなり安心材料になりますよね.
私個人的にもそれはあったほうがいいと思います.
が・・・・.これ,「具体的」に言って何だと思います?何を装備したらいいんでしょう?
ココがややこしい.
自分が思ってた勘違い.
漁業無線積んでたらOKなんでしょ?→駄目でした!
え?
みたいな話です.
もう一度文言を見てみます.
陸上との間で常時通信できる法定無線設備
常時通信!?どういうこと!?
コレのアンサーは「陸上施設との確実な連絡手段を確保する」
ということなんですが,もっと具体的にはどういうこと?
答えは,陸上に海岸局の設置が必須.ということです.
さらにはその海岸局に船舶が航行中には人が絶対に居ないといけない.ということです.
はぁ???
そんなの無理やろ.って話なんです.
法廷無線設備に関するよくあるQandA
Q:「常に」ってどういう意味?
A:対象の船舶が運行中の間を指す(つまりポイント移動までの時間等もすべて含む)
Q:携帯(スマホ)駄目なの?
A:平水かつ携帯の電波エリア内なら特例で認められる.それ以外はNG
Q:沿岸5海里だったら携帯(スマホ)で駄目なの?
A:事故あって流されて携帯使えなくなるかもだから駄目.
Q:スターリンクはOK?
A:ダメ,今後検討の余地はあるかも?
Q:なんかいい海岸局無い?
A:日本マリン無線協会とかある.あとは自分で調べてね.https://marine-vhf.jp/index.html
Q:漁協の海岸局が使える?
A:基本NG.なぜなら漁業の海岸局は目的が「漁業用」で設置してあるため
Q:漁業の海岸局を使えるようにする方法ある?
A:ある.漁業の海岸局の設置目的にスポーツ・レジャー用等の目的を追加して再申請してもらう(漁協に協力してもらわないと無理)
Q:漁協の海岸局をそのようにして使えるようにした場合に,土日に職員居ないんだけど?
A:海岸局に人員が居ない時間は遊漁船の営業ができません
Q:漁協の海岸局に人が居ない時間があって,その時間に遊漁船が営業することは出来ないということ?
A:そういうこと
Q:遠征で早く出港して遅く帰港したりするんだけど24時間人員配置するとか無理!
A:衛星電話積め
Q:業務用無線はOK?
A:OKだけど,無線関連は全部陸上側に海岸局が必要.
Q:海保の海岸局があるからそれじゃだめなの?
A:ダメ.自前で用意しなさい.
Q:琵琶湖は携帯でOK?
A:OK
Q:全国の海岸局がしりたい
A:検索したらすぐ出てくる.無線局等情報で検索.
Q:海岸局の開設手順は?
A:総務省に聞いて下さい
Q:国際VHFは?
A:運行中に常時接続できる海岸局があればOK
以上.
まとめ と 雑感
・無線系の設備の場合は,陸上に常時通信可能な海岸局が必須
・無理なら衛星電話しかない.
常時通信できる海岸局の用意なんて本当に無理ゲーです.
ということで,多くの遊漁船(平水以外)は衛星電話搭載へシフトすることになるでしょう.
船外機で岸際のキャストするだけの船とかだって平水じゃなかったらこの2つの装備のどちらかが必要なんです.
まじで!?知らんった!やべぇ.
と思った方,もう間に合わないかもしれませんが,パブリックコメントを募集中です.
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155261010&Mode=0
3月12日までになります.
なにか意見がある方は直接意見を申し立てることが出来ます.
ただし,何言っても意味ない可能性は高いです.もう既定路線として決まってるからです.
衛星電話はだいたい月に最低でも1万円ぐらいの維持費がかかります.
そんな維持費を払えるほど全国の遊漁船って儲かってないと思うんですけれどね.
燃料代も上がり続けてますし,義務化以降,また値上げする船が増えるかも?しれないですね.
衛星電話はスラーヤ(プリペイド式)が故障しちゃったので.今取れる選択肢は
ドコモのワイドスター3
インマルサット
イリジウム
だいたいこの3択かなと思います.
プリペイド方式じゃないならば,どれを選んでも基本料金は月額で1万円〜1.5万円ぐらいですね.
あとは端末が高い・・・.20万〜40万という感じ.
そしてこれは助成対象外.うーん.なんとも言えない感じですね.
補助金の情報などは次回の残り3つの装備の話題とともにまとめます.
とにかく法定無線設備は10月すぎたあとの中間か定期で必ず導入しておかないと遊漁船としての営業はできなくなるので,注意が必要です.

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