カンパチジギングに対するスローピッチジャークの害

どうもです.
タイトルは物々しいですが,別に大したことはないです.

スローピッチジャークは年々盛り上がりを見せており,多くの方がその一端に触れられていることと思います.
小さいメーカーから始まったスローピッチジャークもシマノが取り入れはじめ,ダイワもついに誰か分からないですが,スロー系を得意とするスタッフを入れたようです.

楽に釣れる!とか誰でも簡単に釣れる!とか色々言われているスローピッチですが.

自分でも実践するようになって,その効力はものすごく感じますし,必要な釣法だと思います.いい部分はいくらでも語り尽くされていると思いますからここでは置いておいて・・・今日の話題は,いいことばかりではない!ということを書きます.
(特に,カンパチジギングにおいて)

タイトルに戻ります.
スローピッチジャークの害とは何でしょうか?
大きく2つあると思います.それぞれ書きます.

1.スレるのが早い.

これは確かなデータがあるわけではないのですが,遊漁船の船長や,自分なりの統計に基づけばこう結論せざるを得ない状況にあります.

カンパチは基本〜10kg,15kgぐらいまでは群れで行動します.それ以上大きいやつも少数個体の群れでいるという話はありますが,50匹も100匹も群れたりはしないと思います.
で,カンパチの数釣りの場合,群れを見つけて,その反応を釣っていくんですが,スローピッチジャークをやると,スレる,つまりジグに食わなくなるのが早いと感じます.
昔(といっても数年前)のいわゆる上げていく釣りでは,活性が高い時は3流し,4流し,食うんですが,スローピッチジャークというかフォールを多用する釣りをやると1流し,2流ししか喰わない・・・そんな感じを受けます.

スローピッチジャークは早くスレるというと語弊があるので,もう少し詳しく書けば,潮が素直な状況で,そこまで潮が速くもないような状況,そういう状況で,長いフォールをそれほどフォール向きでないジグを使って多用するような釣り方,もしくは,そういう状況で飛ばしを入れずにただ上げて落とすというだけのようなフォール主体の釣り方.

そういう釣り方をする人が少なからずいらっしゃって,そういう場合はスレるのが早いことを感じます.

そういう釣りをしたらダメ!と言ってるわけではなく,スレるのが早いことを見越して,色々考えてやるとまた面白いと思います.1流し目はフォールを入れないとか・・・色々.

スレるのが早いということで,釣れる数が伸びませんが,環境負荷的には釣れないほうが良いか?とも思います.全く釣れないわけではないですし.

でも,爆釣したい!って人はカンパチの数釣りの場合はフォールを入れない釣り方のほうをオススメしたいと思います.

また,あくまで前提条件は ”潮が素直な状況で,そこまで潮が速くもないような状況” ですので,お間違いなく.クソ二枚潮とか爆裂3ノットとかそういう状況であればまた変わってくると思ってます.フォールじゃないとジグが動かないとかそういうことです.

何故スレるのが早いのか?それは魚にしか答えはないですが,私の予想を書けば,大きな理由はフォールのミスだと思ってます.カンパチは巻き上げ時は比較的下方からジグについてくる魚です.その下方の魚に対して向かっていくジグというのがフォールしてるジグになります.潮がきいてない状況でそれほどフォールに向かないジグは真下に落ちます.カンパチに向かっていくのです.魚を擬人化するのは愚の骨頂だと思いますが,人間でもいきなり正面からボールが飛んできたら避けるように,カンパチもこういう動きは非常に嫌うと思います.他にも色々スレる要因は考えられますし,何故?に答えるのは難しい話題ですが,私の予想としてはフォールのミスが一番なんじゃないかなと思ってます.なので,フォールを極力入れない,入れても数センチとか10cmとかそういう釣り方のほうが魚に口を使わせるのに向いている状況もあるなと思っている次第です.
※潮が早いと,ジグのフォールの斜めになりますから,まだミスしにくくなるとは思ってます.

2.ジグを動かすことができない人が増えた

これも最近よく感じます.といってもスピニングのワンピッチショート全盛期の時代もジグをほとんど動かせない人は居ましたが,それとこれとはまた話が違うと思ってます.
楽に釣れる!楽に釣れる!とよくいいますが,ジグを動かすのは決して楽ではないですし,カンパチのジギングということだけを考えれば, 大きいジグが有効だったり,飛ばしの要素が重要だったりするので,正直,そこそこ体力を使いますし,決して楽とは言えない釣りです.ただ,昔は500gをワンピッチショートでハイスピードジャークしろ!と言われると1日保たないなあと思うぐらいでしたが,スローピッチなら500gでも楽に1日保ちます.ということで,ワンピッチショートのハイスピードと比較すれば,圧倒的に「楽」だと思います.

で,カンパチのジギングにおいて,1にも2にもとにかく大事なのはジグを「動かす」ということだと思ってます.動かさないほうが食う時もありますので,絶対動かさないと喰わないとかは言ってません.

で,スローピッチでジグの飛ばしや動きを演出するには一旦竿に溜めたエネルギーを使って竿の動きよりワンテンポ遅れてジグを動かす必要があると思ってます.(私が勝手に思ってるだけなので,真実かどうかは分かりません・・・)
なので,ある程度のタメが必要だと考えます.このタメをせずに竿を曲げて下げる,竿を曲げて下げる.というジグを直線的にしか動かせていないだろう人を多く見ます.それでも一応釣れる時は釣れるので,楽に釣りたいと思っている人はそれでも良いのかもしれませんが,そういう人がカンパチを大量に釣っているところは見たことがありません.
カンパチも極論言えば,タダ巻きでも食うことはありますから,そういう竿を曲げて下ろすだけでジグが全く動いていない人はタダ巻きで釣ってるのと大差ないと思います.
そういう人が,めちゃくちゃ硬い竿でジギングしだした途端にカンパチ連発!っていうのもよく見る光景なので,キツイけど,あんまりタメを効かせたりするのができないという人には硬い竿をオススメします.硬いだけの竿はなかなか疲れますが・・・.

他にも害は色々あろうかと思いますが,今日のところはこれぐらいで.
ジグを動かすことだけが,またフォールを入れない釣りをやることだけが重要なのではないです.状況を感じて,それにフィットさせていくほうが魚は釣れると思います.
人間は,このジグで釣りたい!とかこの竿で釣りたい!とか思うかもしれません.それはそで大切だと思います.私もこのジグで釣りたいと思う時はあります.が,相手は自然,イイか悪いかは置いておいて,釣ることだけを考えれば,自分のエゴを通さず,自然に素直に向き合うことが大事かなと思ってます.
そのためには人間側が色んなバリエーションの釣りを会得して使い分けることが重要だとも思います.
なので,ハイピッチでフォールを一切入れない釣り一辺倒の人が釣れない状況も当然存在します.なかなか難しい問題ですが,楽しい問題です.

今回の記事は自分のジャークを見直す機会にしていただければ幸いです.
私も日々見直しています.

でわ.

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